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花粉・黄砂・硫酸塩エアロゾルによる喘息

 

以前のブログでは一項目を設け商(あきない)による害、商害論と勝手に命名をし商害に対する問題を自分なりに取り上げてきた。 今回のブログでは一つ身近な業者さんのある決断についてお話したいと思います。

当社で古くから協力している業者さんがこの春沖縄に家族ごと引っ越す事になった。先日お別れの食事会をしたのだが理由を聞いた見たら引っ越す理由は幼い子供二人が喘息を患っており本人も喘息で最近症状が酷くなり沖縄に移住するとの事だった。避難のための引っ越しです。

 

喘息の原因は色々あります。それは遺伝や体調、化学物質などの環境ホルモン、そして大きな要因の一つに大気汚染があります。排気ガス、花粉、乾燥、冷気など喘息をお持ちの方は一日に何度か発作を起こします。一昔前日本では工場などの煙による光化学スモッグがよく発令しておりました。いまでも度々ありますが最近特に九州が多いと聞きます。何故九州か、それは中国に近いからです。最近の中国の経済発展は誰もが知るほどすさまじく世界の工場といわれております。その中国の工場の煤煙は脱硫せず垂れ流し状態で大気汚染がかなり進んでおります。また各家庭で消費する石炭ストーブからの硫酸塩もかなり多いと聞きます。

 

この硫酸塩は大気に舞い硫酸塩エアロゾル(粉塵)として偏西風に乗り日本を覆い尽くしているのが今の日本の現状なのです。それが花粉や黄砂にくっつき喘息の方を苦しめる一つの原因と言われています。もちろん車の排気ガスの窒素化合物も花粉にくっつき花粉症を悪化させている事が徐々に分かって来ていますので同様に原因の一つでしょう。

 

この硫酸塩エアロゾルはご存知でしたでしょうか?私は最近まで知りませんでした。アレルギー持ちなので原因を色々探しているうちに辿り着いた情報でした。国立環境研究所環境展望台と硫酸塩エアロゾルに関する情報を紹介しているHPを紹介します。クリックしてみてください。参考になるはずです。特に国立環境研究所のHPは知っておいて損はないでしょう。このHP、字が多く何から見てよいか分からずうんざりする方は環境展望台を見てみましょう。ここだけでも結構面白いですよ。東アジアの大気汚染マップや大気汚染予測システムなどこれだけでもかなり参考になります。

 

さて、問題の大気汚染ですがお隣中国に煤煙を取り締まれと言っても聞いてくれる筈もなく、家庭で出す石炭ストーブも使わないでと言っても出来るはずがありませんし、聞くはずもありません。特に石炭ストーブの利用は寒さ対策なのですから使うなと言う方が無理です。日本で出回っている石油ストーブ、これから出る温熱ガス、これを止めろと言われて止める人がいるでしょうか?いるはずがいません。 石炭ストーブの燃焼ガスが大気を汚染するなら大気を汚染させない暖房機器を普及させるべきですが簡単ではありません。

私は個人的に石油ファンヒーターの燃焼ガスも疑問を持っています。良くないのは皆さんご存知かと思いますが、それは一酸化炭素が溜まるぐらいしか認識されていないと思います。しかし皆さん使われている1号灯油は硫黄分が少ないと言われているだけで無いという事ではないのです。あるのです。比較の問題です。喘息やアレルギーをお持ちで無い方は気にする必要ありません。室内換気をするだけで充分です。しかし喘息や硫黄に対して過敏な反応を示す方にはこの燃焼ガスは健康被害を起こします。 石油製品を燃焼するという事自体が大気を汚染します。しかし使わない訳にはいきません。こうなってくるともはや今の時代では大気汚染は避けられないのです。そしてこういった汚染が地球全体であり地球はどんどん汚染されその報復として人の健康を害しているのではないかと思ってしまうほどです。

 

何故こんなに環境が汚れるのか?突き詰めれば冒頭で挙げた商による害、これに尽きるでしょう。資本主義であれ、中国の共産主義であれ商売を優先させるが故の結果なのです。商売する以上利益の確保は悪い事ではなく、むしろ利益が確保できないなら商売は成り立ちません。そしてその利益もなるべく多く確保するのが理想です。ですが、ですがですよ、利益を確保するのに環境破壊をないがしろにしてまで利益を確保するのが許されるのでしょうか? またここではあまり関係ないですが利益を確保する為に企業で働く従業員に限度を越えた低賃金と悪条件の雇用形態を強要してよいものでしょうか? また取引するのに相手の立場を利用し、悪用し、または無知に付込みフェアな取引や交易をしなくてよいのでしょうか?

 

また安いものを仕入れて高く売るが基本ですが、競争相手がいない事を理由に、あるいは競争相手を作らせないで限度を越えて暴利をむさぼるのは商売の真髄なのでしょうか?暴利をむさぼるのが許されるなら暴利は正義なのかと聞きたいです。わたしは商売の何たるかを突き詰めていないので良いか悪いかは個々の判断に任せます。私なりの結論はありますが皆さんは如何でしょう。どうせ答えはないと思いますが・・・

 

それで話を元に戻し冒頭で挙げた業者さんはひとまず1年から2年を目処に沖縄に完全移住し健康の度合いを見て又こっちに戻ってくると話をしていましたが、どうでしょう。私が質問しました。もし体が改善してこっちに戻り、しばらくして再び悪化したらまた沖縄へ行くことになる。それを考えれば良くなったからといって簡単にこっちに戻れないのではないか。むしろ沖縄へ行っても全然回復しないならこっちへ戻りやすいと思うが。と聞いたらそれはそうですよと業者さんが答えた。

 

業者さんは会社員ではなく、自営業だから向こうへ行って仕事を見つける、あるいは作る事は簡単ではありません。地方へ行けば雇用は少なく大変と聞きます。それでも子供の健康の為に沖縄へ引っ越すなんてすごく勇気のいる決断だ。おそらく仕事面、金銭面で苦労するでしょう。奥様も大変だと思います。しかし子供にとっては花粉がなく冷気がないので比較的喘息は改善するかも知れない。環境展望台によると中国からの煤煙は避けられないとしても子供にとっては大変なメリットであるでしょう。そういえばこの話題を誰かに話したらその知り合いの方は家族でハワイに引越しした人がいるらしいです。理由は同様、大気汚染から逃れる為です。結果は子供の喘息が改善し健康を取り戻したと聞きました。

 

最後に私はこの業者さんの勇気ある決断を応援したいと思います。幸あれと

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2012年4月5日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:夢空館blog

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