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不動産登記を自分でしてみる。

 

 

新年明けましておめでとうございます。2012年はすでに多く報道されているように激動の年になるかもという内容が目立つ。その理由は多くの世界の代表的な国家のトップが選挙で入れ替わる可能性があるからです。アメリカをはじめロシア、フランス、中国そして隣の韓国、北朝鮮は既に息子に変わりましたが最近の話のこと、そして日本は解散総選挙必至と言われております。ですが、今年は昨年のような震災を乗り越えよい年にしましょう。

 

さて、土地建物を買ったり売ったりすると不動産登記をしなければなりません。銀行の住宅ローンを使えば抵当権設定などもそうです。抵当権設定は現実的にご自身でやるのは難しいとは思いますが、建物の表題登記や保存登記は意外と自分でできるものです。

 

 

まず最初に登記は土地家屋調査士や司法書士などの有資格者が行なわなければいけない業務内容なのでしょうか? 実は違います。本来は自分でしなければならないのです。社会的にこれらの有資格者が多く存在し業務を一手に担っているので違和感が無く登記は国家資格を持ったものしか出来ないように一般の方は思っていしまいます。

 

ですが実際は登記は自分でやるのが原則でそれが出来ないから有資格者各所に依頼をしているのです。確かに専門用語も多いですし、後述しますが一番の難関である表示登記で必要な図面作成などもありますが、自分で出来るんだという認識に立てたとき自分でも出来るのなら家を建てた時にかかるコストを少しでも安くしようと思いつくはずです。 一生のうちに何度も登記する場面に出くわすはずも無いので難しく感じるかも知れませんが実はそう難しい事でもないのです。

 

なんせ、私でも出来るのですからちょっとしたガッツを見せれば容易に出来ます。それを少し紹介していきたいと思います。

 

さて、登記の種類には色々ありますが、商業登記は今回関係ありませんので割愛させて頂きます。さて、話は戻りますが不動産登記で

所有権の保存登記、移転登記、抵当権設定登記とあります。

あと建物の滅失登記と新築した時の表題登記です。

この他地目変更、住所変更登記などがありますね。

不動産登記で更に細かく言えば仮登記など色々ありますが抵当権設定登記は原則無理でしょう。それはお金を貸す側が司法書士などにやらせる事が条件となっているからです。何度か銀行に聞いてみた事があるのですがやはり断られました。銀行側からすれば素人にやらせる訳にいかんという事でしょう。それとやはり借りる側にさせるのは信頼性に欠けるからだと思います。

 

今回は冒頭でも紹介したように表題登記と保存登記を紹介します。と言っても余り細かく致しません。肝となる部分だけにしておきます。皆さんに登記は自分で出来るんだという事実を知ってもらえた事だけで充分今回のブログの目的は達成するからです。

 

肝となる部分、一番大きいのですがそれは法務局に出向いて聞く事です。これが第一歩でこの一歩で全て決まると言っていいです。そうです、出向いて相談し必要な項目を教えてもらう事です。そして、教えてもらった事を実行に移す。それだけです。実行する事、それは書類集めです。一部紹介しますと住民票だったり、建築確認書だったり、注文建築なら請負会社の資格証明や印鑑証明等です。

 

また書類作成では法務局でもらった登記申請書などの記載事項の記入、そして表題登記なら図面作成です。その他法務局ではあなたに必要な事柄を親切に教えてくれます。それを単にこなすだけで15万から20万程度の家にかかる諸費用が軽減されるのです。出来るならやってみたくなりませんか?

 

そう思える人は法務局に出向くだけで達成度100%に近づくので出向いてください。しかし出向く事が出来なければなかなか難しいでしょう。なぜなら何から手を付けていいのか分からないのです。ネットで登記の仕方を調べるのもいいですが、字を読むのも面倒になってくる人も多いはずです。何故ならそういうシチュエーションになった事がないのと専門用語も多少あり、また細かい説明が多くて嫌になってきて、意欲がそがれるのです。

 

これを防ぎ、確実にやるには法務局に出向いて言葉で教えてもらう。これほど有り難いアドバイスは無いではありませんか? これを大いに活用しましょう。私がここで詳しく説明しないのはそういう事です。あまり詳しく懇切丁寧に説明を書いたところで読む意欲がうせる人もいるはずです。特に私の様な教養がなく駄文を羅列すると読んでいても面白みがあるはずもありません。だからです。

 

次に肝となる部分、それは最初に申し上げたように表題登記に必要な図面です。これはかなり手強いです。はじめにお断りしますが、この図面作成がかなり面倒です。嫌になります。意欲がかなりそがれます。諦めたくなります。土地家屋調査士に頼んで9万円ぐらいなら払ってもいいやと思えるぐらい面倒です。

 

どういう事かと説明をしますと法務局ではこのように図面を提出して下さい。と言われます。下記が見本です。

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右と左の2種類があり、左が各階平面図で面積計算付き、右が建物図面とありますが建物配置図です。この図面を何で仕上げるかといいますと法務局より頂いた資料によるとこの図面は日本工業規格B列4番の丈夫な用紙を用いる事とある。

 

そして縮尺を250分の1とか500分の1などがある。縮尺はいいとして、担当者の話によるとこの図面の線は0.2ミリ以下の線で記入せよとの事だった。法務局ではふむふむと聞いていただけだったがまず紙と0.2ミリ以下で悩まされた事を憶えています。

 

土地家屋調査士に相談して色々教えてもらえば早かったのかもしれないが、土地家屋調査士にとっては仕事にならないので申し訳ないと思い全く聞かないで進めていました。まず紙ですが、文房具屋にいけばどこにでも売ってるやろと高をくくっていましたがこれが売っていないのです。どういう紙かといいますと

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こういう専門の紙です。販売元は日本法令で最初は土地家屋調査士会に電話をして売ってくださいと頼みましたが断られました。理由は私が土地家屋調査士でなく、事務所も不動産、建築、設計事務所で土地家屋調査士はありませんので売れないだった。

 

それで色んな文房具屋さんに行きましたがどこにもありません。世界堂にもありませんでした。仕方がないので日本法令のHPに飛んで調べたら何と埼玉県に数件、東京に数件しか取り扱っていなかったのです。時間がなく急いでいたのでわざわざ池袋まで飛んで買ってきました。

次に0.2ミリ以下で線を描かないといけないのでボールペンを探しました。え、何故パソコンでしないのかって? 私も最初は思いましたがプリンターで印刷すると線が0.2ミリ以下にならず太いのです。結果的にはCADの設定で線を細くし、最終的にはパソコンで仕上げましたが、最初はそこに至りませんでした。

 

それでこれまた色んな文房具屋さんに行きましたが見つからず新所沢の世界堂で0.18ミリのボールペンと0.03ミリのフェルトペンを仕入れました。どちらも極細です。買い入れ書き比べましたら0.18ミリのボールペンの方が線が細いですね。

 

さあ、これで図面が出来るといき込んで図面作成に入りました。ところがです。ところがこれが上手くいかないのです。私は器用な方ですが、字は下手くそです。子供の頃美術で入賞した事がありますが絵は下手です。そうなのです。老眼も始まりだした私には間違いなく手書きで図面を仕上げるなど至難の業だったのです。ちょっと私が手書きで作成したものをご覧下さい。

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左を見て下さい。四角の隅が少し滲んでますね。これは0.2ミリを超えそうです。また計算式の数字、製図用のテンプレートを使って書いたのですが、4の数字が少し崩れています。これぐらい大丈夫じゃないかと言われそうですが、私が今まで見た手書きの地積測量図や建物図面は綺麗に手書きされておりました。ですので修正液で直した図面は持っての外、この程度の仕上がりでは抵抗があるのです。

 

次に右の図面、公図を元に書きました。どうやって書いたか、公図は縮尺が600分の1なのでコピーで500分の1にし、紙を重ねてトレースを試みました。その結果が右の結果でやはり左下の小さな敷地は一部二重線になってしまいました。 手書きの場合一発勝負で1ヶ所でも間違えると全てやり直さなければなりませんので、この手書きの図面作成には泣かされました。10枚単位一部しか紙は購入していないので多くは失敗できないのです。公図の元図面は下です。

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さあ、もうこれで後がなくなりかけたところで私は手書きを諦めました。何とかCADで作ると決意しました。JW-CADというのをご存知でしょうか? 無料で使えるだけでなく極めて優秀で汎用性が高く、それでいて役所でも使っている程世間に認知されているCADです。これを私は少し使えるのでこれの設定を見直しました。

 

するとあったのです。線を細くする設定が。これは万々歳でした。これで全てクリアできると。しかしこれも中途で頓挫し、悶々とした数日を味わうのでした。何が問題か、それは公図と地積測量図の整合性のなさです。建物配置図は地積測量図、及び正確な敷地図で配置がなされます。ところが公図は結構いい加減で正確ではないのです。

 

不真面目な私でもいい加減な事は自分で自分を許せないし、適当で済ませればいいやという仕事はしたくなかったので真面目に正確に描こうと模索したのです。何か方法がないかと、当該敷地は30-5です。ここに建物を配置しなければなりません。しかも周りの地番も記載しないといけないのです。

 

それでいっその事周りの地番全て地積測量図を取り寄せ描こうと決意したのです。当該敷地の測量図はあります。以下がそれです。

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左の赤い四角欄の敷地がそうです。右はこの敷地の根拠である座標です。敷地をCADで作成する場合大体三射求積図か座標図を元に作成します。私はこれで周りの敷地の測量図を全ててに入れ作成するしか方法がないと結論付けました。それで時間もないので足早に法務局に向かいました。

 

一応全ての測量図を仕入れる前に担当者をいびってやろうか、作成にてこずりいらいらしてるからなというような気分で(いえいえ私は善良ですよ)担当者に聞きました。今はこれこれこういう状況で悩んでいて正確に図面が書けないと。そしたら担当者があっさりこう言った。

 

「大体あってればいいですよ」

 

私は 「え」、である。大体というのは大体で、正確さは問わないという事ですか?と聞いたら緻密さまでは求めないだった。心の中で俺の苦労は何だったのか、電話で聞けば済むような内容だったのではないかと自分の愚かさを再認識しました。実直に真面目に取り組んだのにと・・・

 

さて紆余曲折しましたがようやく図面が出来ました。これがそうです。

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どうでしょうか、問題はないでしょう。表題登記もすんなり済みました。ここに至る流れが長かったですが私が言いたいのは表題登記の難関はこういった手順でやればいいですよ、そしたらそれ程難しい図面作成ではないですよ、と言いたかったのです。私は法務局の担当者から頂いた注意書きを真面目に受け止め実現しようとして苦労しました。苦労して手に入れた紙もそうです。今ではスキャナで軽くスキャンするからわら半紙でも言いという事でした。

 

その事実で知った時、思わず心で「たのむわ~」だった。最初からおせーてーな やがな。

 

この苦労を味わないで済む図面作り、お金をかけない図面作りは法務局で頂いた図面用紙を何部かコピーしプリンターの印刷の準備に備える頃。JW-CADの無料ソフトを仕入れること。このCADの扱いは少し必要ですが、ネットにいくらでも解説があるのでそれぐらいは苦労しましょう。

 

そして公図を手に入れ、物差しで寸法を当たりCADで図面を作成します。そして当敷地に建物配置を落とし込みます。少しぐらいいい加減で結構、記載する寸法さえ間違えなければいいのです。寸法の根拠は建築確認書にあるので業者さんからコピーを貰い記入してください。

 

左の各階平面図も同様に建築確認書にありますからそれに従って書けばよろしいです。これで難関の表題登記の図面作成は終わりました。あと保存登記ですが表題登記が上がって来ない事には登記は出来ません。表題登記が終わって初めて出来る登記なのです。

この保存登記をするには先ほどの登録免許税の軽減を受けるために住宅家屋証明書(専用住宅証明書)を取得しなければなりません。

必要書類は
表題登記の登記申請書と完了書、なくなっていれば表示登記の謄本を取ればよろしいです。
それから建物請負契約書、これもコピーで構わないです。
建築確認書のコピー
家屋未使用証明書 これはビルダーさんに言ってもらいましょう。書式は各市町村にあります。
税金 これは登録免許税なので建物の床面積に各市町村が建物に課している課税標準価格を乗じて計算し課税価格を出してください。

 

この保存登記は表示登記に比べるとかなり簡単です。詳しく知りたい方は遠慮なさらずに法務局で聞いてください。丁寧に教えてくれます。

 

最後に建売住宅を購入する人は自分で登記は出来ないかも知れません。不動産会社から止めてくれと言われるかもしれないからです。私は構いませんけど・・・

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2012年1月8日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:夢空館blog

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