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トステム防火サッシ基準不足と木の家促進事業補助金

木の家整備促進事業の手続きについて

木の家整備促進事業の手続きですが、現在着工待ちがあります。この補助金100万円及び120万円出るのは良いのですが少し手続きが面倒すぎます。

 

 

①建築確認 → ②長期優良住宅の審査 → ③長期優良住宅の認定 → ④補助金の申請

 

と大まかに4つの流れになります。

 

現在着工待ちの現場は建築確認が下りたのは昨年12月の初旬です。構造計算をしたり構造図を作成したり、申請手続きの書類作成で12月下旬に長期優良住宅に申込しました。お客様と契約した後も変更がないかなどの打合せもありますから間取りで窓の位置や大きさ、壁の位置など「決定」しなければ建築確認、長期優良は申込できないので何度も確認を行なって書類作成となります。

この補助金申請には一つ注意点があり、木の家整備促進事業の補助金を申し込むとしたら補助金の決定通知書が届かない限り着工ができません。着工すると補助金が出ないのです。着工がバレなければと考えますが、バレたら誰が100万円を保証するのでしょうか?誰も出来ませんね。

では、説明いたします。 

①の建築確認が下りてからでないと②の長期優良住宅の審査はできないのです。それで②と③、審査と認定が違いますが、審査するところは民間で認定が行政になります。おかしな話ですが、設計士の話によると行政は長期優良住宅の審査は行なわないそうです。

そしてそれぞれに訂正や修正を命じられこの書類はこっち、この書類はあっちとわずかな修正の為に奔走されます。それらに費やす時間的なことを言えば長期優良の審査にほぼ1ヶ月待たされました。

行政の認定でほぼ2週間待たされました。この二つでまるで夏休みの期間です。長期優良の審査で何故1ヶ月かかるかと言いますと建築確認の厳格化から来ています。何度も取り上げましたが姉歯元一級建築士の問題で「もう設計士の構造計算だけでは信用できねえで」という事で建築確認厳格化、これはこれで結構な事ですが、現実問題構造計算を確かめる人手が足りないのです。

 

この法律制度改正により設計士が製作した構造計算を民間の確認審査機関が確かめるのですが人手が足りず何日も待たされるのであります。申込に対して全然足りないと言う事です。

 

散々待たされた後ようやく木の家整備促進事業に申込が出来るようになるわけです。実に長いです。ですが今度はこの補助金で悩まされる事になります。

 

着工までの書類はそうでもないですが引き渡した後の書類作りがとても面倒です。

木の家整備促進事業補助金

今回の物件は申込をしている段階で決定通知書待ちです。本日着工間近だから手続きを早くして欲しいと頼んだのですが順番ですからそれは出来ませんと一蹴された。

仕方がないので慌てて各方面に連絡をいれ着工をのばしてもらいました。建築の場合一日二日延びたから簡単にその後に入ってくれと簡単に行かないのが建築で、今回は地盤改良工事がありますのでそこの段取りがあるのです。

 

それでも何とか最短で段取りして頂き「よしよし」と安堵していたらカタカタとファックスが流れてきた。木の家からである。書類の訂正箇所があるとの内容だった。会社の住所で「大字」が抜けているだった。

 

この手続きでまた遅れては困ると担当者の名前が出てたので急いで電話し訂正箇所の不備の是正手順を聞きました。内容的には修正したものをファックスすれば良く、後で郵送すれば何ら問題ない内容だったのですが、担当者曰く、ファックスが届けば3日後に通知書が届きます。

私は思わず「え、」

である。 そんなに早く下りるの? そうです。 それはないでしょう。さっき1週間から10日かかると言われて着工延ばしたばっかりですよと訴えましたが担当者が知る由もなく、今度は予定通りの着工に戻そうと杭打ち業者に頼んだら時既に遅し、業者は全ての段取りを組みなおし、いまさら変更できません。だった。

 

もっともである、無理を言って急な変更をお願いし、その着工予定で組んでもらったのである。それを元に戻せと言われても簡単ではありません。お客様に申し訳ないのですが当社も関係各所に迷惑かけないよう動いた結果なのです。

結局は木の家に振り回された訳ですが、この木の家も責める事はできません。電話口の方にもマニュアルがあり、決定通知書を出す日程があるものです。

この件はそれで済んだのですが、最近補助金を受けた物件で引渡の済んだお客様がいます。そして事後の書類作成でこれまたかなりの面倒さが要求されます。

 

例えば工事監理報告書があります。これは建築確認の完了検査時に出すものですがこれと似たような物を長期優良住宅の方へ民間と行政それぞれ提出しなければならないそうです。また補助金事業の方ヘは違うものを書類作成して報告しなければならず、相当な煩わしいです。

 

着工がなかなか出来ないとお客様も会社も困ります。工事に関わる業者さんも間接的に困ります。結果経済の流れが悪くなります。加えて面倒な手続きを要求されます。一元化してスムーズにすれば財団法人や、社団法人、行政に携わる人員を減らせます。結局は税金の無駄が減ります。

なのにあえて複雑にしているのかと言いたい気分です。天下り先もこの関係で増えているかもしれませんね。

 

トステム防火サッシの基準不足について

ご存知の方はいらっしゃるかも知れませんが先月下旬にトステムのシンフォニーというサッシの防火基準が不足して燃焼試験の結果、要求される20分を大幅に満たないと記事なりました。

このとき私は「トステムよ、お前もか」という気分にかられました。

それで今まで引き渡した家はどうなるんだろうなどと心配しながら時を過ごしていましたが先日あるサッシ関係者が現れました。そしてこのトステムの防火サッシについて教えてくれたのです。

社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会
という社団法人があります。トステムのシンフォニーはここが作った仕様基準に沿ってサッシを作り認定を受けたのです。そしてここは今回問題のアルミ樹脂複合サッシのシンフォニーをこの仕様基準で適合確認をしたのですが肝心の防火戸試験である燃焼試験を行なっておりません。
 

 

建築基準法で防火戸認定は20分です。当然この様に作りなさいとなる訳ですが、国土交通省担当者の話によると当初のサッシは確かに試験結果も合格で問題なかったと。しかし今回問題のシンフォニーは社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会が作った使用基準に適合しているという事で認定したサッシなのです。

 

そしてトステムはトステムで社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会に登録されないと住宅防火戸は扱えない訳ですから登録を済ませ適合確認をしてもらい、製作し販売する事になったのです。

 

で、私は尋ねました。国土交通省担当者にですが、

それではその様に作ったわけだからトステムは悪質でもないんじゃないかと、すると

担当者はいえ、トステムも燃焼脱落試験を受けていないから悪いと

なるほど、で私は続けました。今回は引き違い窓だけですけど他の上げ下げ窓やフィックスはどうなんですかと、

すると社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会には調べるよう要請したとの事。ついでに他のメーカーもです。

これはえらい事である、他のサッシは問題ないと聞いていたのは間違いで、実は検査を行なっていないだけである、他メーカー含めです。そうすると防火地域に建てた人で、アルミ樹脂の複合サッシを付けた家の防火窓は全てアウトとなる可能性大ではありませんか。

当社へ現れたサッシ関係者は続けてこういいました。御社には今ありませんが、他の今建築中の家は引渡しが出来ないと。そりゃあそうでしょうよと、私、なんせ完了検査受けられませんからねと。
ですが、
問題解決できない訳ではありません。とサッシ関係者。 全窓に防火シャッターを付ければいいのだからと。

   

ですが問題があり、その問題は防火シャッター工事を負担する側の問題です。防火シャッターは安くありません。引き違いが何本も付いていたら大変な金額です。そして問題は引渡が出来ない物件だけではなく、引渡済みの物件もあります。新聞発表では1万棟あるらしいです。半端ではないです。しかも引き違いだけではなくなったらどうするんだと。えらいこっちゃです。

 

これら全ての家を防火シャッター改修工事をするとなるとメーカーの経済損失は計り知れません。

 そこでサッシ関係者は「その他の対応策では防火認定のあるアルミサッシに交換ですと」

私、「あかん、それにしたら断熱効果が下がるじゃないですか」と

すると「ええ、だからアルミサッシ交換プラス内窓です」と

私は内心「何や堤真一か」と思ったものですが一応真面目な私は口にせずインプラスは俺は嫌やと言いました。北海道でもないのに2重サッシは開けるのが面倒ではないですか。しかも外側をアルミサッシに交換するのですから窓周りの外壁をいじめるし、防水処理も大変で雨漏りの心配がある。シンフォニー以外は断熱効果を下げますので却下です。

そこで話は終わりこれからの案件には注意してくださいと言われサッシ関係者は去りました。

では社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会は何と言っているのか、一応電話をしました。何故こうなったのか、オタクが作った仕様基準、適合確認だからと切り出したのですが、担当者曰く

これは建設省が作った基準なんだと切り返してきた。「今は国土交通省と言うんちゃうん」と内心思いながら話を聞いているとやたら難しい言葉で理屈をこねくり返して煙に巻かれている気分になりました。

そして私はこう聞きました。「という事は今回の件はそちらに責任はないと」、すると 「ええ、建設省に責任押し付けられた格好です」と言っております。

この人の話はあえて分かりづらい説明をする、聞いた質問に答えず論点をずらす、更に言い訳がましいのでこれ以上は聞いても仕方がないと判断し電話を切りました。

それにしても他からみると私はうるさいでしょうな。色々聞くわけですから。 ですが私は色々聞いて事実確認をしておきたかったのです。当社は東京地域で準防火地域の施工が多いものですから。

ですのでこの問題のポイントを浮き彫りにして、対応策を事前にはっきりしておきたかったのです。でないとお客様にきちんとした説明が出来ません、せっかく当社で建てて頂いたのだから。

ちょっと大袈裟と思うかもしれませんが、この問題の件ではっきりした事実があります。それは現実引渡済みの家は基準不適格建築物という事ではなく、明確に違反建築物となってしまったからなのです。

 

違反建築物は資産価値が下がります。べらボーにです。例えば中古住宅として売り出すとしましょう。違反建築物には銀行は金を貸しません。何故って言われても銀行はそういう態度なのです。

 

法令違反している者には貸さないという企業態度なのです。貸してくれるところあるみたいですが違法建築物には金は貸しません。法治国家なのですから当然と言えば当然でしょう。

 

まあ、銀行担当者によればそこまで違反建築物を把握は出来ないでしょうとは言いますが売買契約には重要事項説明書があります。ここには知りえた事実は記載しなければなりません。そこに防火戸云々とあれば銀行は見逃すはずありませんので融資はその時点でアウトになります。

 

ということは売り出し不能になる訳ですから資産価値が大幅に下がるとこうなります。

 

最後にこの問題は時間の経過とともに救済措置が何らかの形で行なわれると思いますが、しばらくは時間が解決すると思って待ちましょう。まあ、トステムが面倒見ることになると思いますが。

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2011年2月22日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:夢空館blog

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