駄目になったプラン集
今回は今までお付き合いしたお客様のプランを紹介したいと思います。他社で契約された方や、建築計画が頓挫してしまったお客様の中で当社が提案したプラン、及びお客様のご要望を図面にて作成したプランを掲載致します。ですので実際に建築されている訳ではありません。
勿論他社で契約された方の中で比較的似た内容の間取りがあるかも知れませんが、気付く方は皆無と言えますので紹介させていただきます。ところで建築の外観や間取りなどで著作権が存在すると思いますか?一般に作曲や作詞、映画などは著作権が付物です。しかし間取りなど建築物には著作権が存在しないのです。聞いた範囲で申し訳ないのですが裁判の判例もあるみたいです。
それで実際の商談の場では、ある工務店の間取り、ハウスメーカーの間取りなどを持ってきてこれと同じ間取りでいくらですか?という場合が多いです。最初のうちは。この同じ物を持ってくる意味は単に金額の比較をしたいと言うのがお客様の素直な感情です。それでその後はプランを練り直すか、基本プランに変更を加えるかはその後の商談打ち合わせとなっていきます。
ですが、実際注文住宅はお客様のご要望を聞き取り素晴らしい家の為に設計士がもだえ苦しみながらプランを練り上げる場合もあります。それだけお客様の条件が厳しいのと、良いプランを作ってお客様に喜んで頂きたいという設計士の心意気もあります。
ですがまれに設計士が考え抜いたプランを他社へ持って行き、そのまんま他社で建てる方もいらっしゃいます。設計士からすればプランが盗まれたと気分を害されています。確かに三日三晩考え抜きお客様のご要望どおり作ったのだから全く同じものを単に安いからといって報酬も無く持っていかれるので、気持ちは良く分かります。気分的に著作権が欲しいというのも分かります。裁判の判例にあるぐらいなのだから。
おそらく法廷の場では同じような問題がおき設計士がこれはたまらんと著作権を主張し訴えたのでしょう。外観を含む間取りの著作権が最大の焦点でしょう。
当社でも同じように持ってくる方が居ますが実際に全く同じものを建てた記憶がございません。良いとか悪いとかの問題ではなくプランが変わるならいざ知らずそのまま上手くいき受注に繋がらないのです。一棟ほぼ同じで若干手を加え修正した家がございましたが・・・
さて本題に入りましょう。
建売するつもりだった家のプラン
当社で土地を買い建売住宅で売るためのプランでした。結局は土地だけで売ってしまいましたが・・・
ちょっと大きめの無難な4LDKです。102.4㎡ですから30.9坪ですね、埼玉西部地区では平均より2,3坪大きめです。埼玉西武の所沢、入間あたりでは土地30坪、建物28坪4LDKが標準的な建売住宅で価格も最近は大分下がり2,500万円前後が売りやすいです。このプランは敷地も南道路で広くゆったりしているのでオーソドックスなプランにしました。
実現できなかった輸入住宅
大きい家です。1.2階小屋裏で176.98㎡53.53坪です。間取りは5LDK+2Sと言ったところでしょうか
いやあ、建てたかったですね、見栄えもいいし間取りにやや無駄なスペースが多いように思いますがお客様のご要望とあれば致し方ないです。1階のダイニングスペースからテラコッタ床タイルの吹き抜けスペース、一体今覚えば何と贅沢な空間でしょうか? 良く見ると階段が真ん中にあり回遊式の動線となっています。北米の住宅に多い間取りですね。大きいカバードポーチが魅力的でポーチ下にテーブルや椅子を置き外でお茶するのはムーミン屋敷でくつろぐムーミンパパとムーミンママみたいですね。
これは外観だけですが、こんな急勾配の屋根、頼むから希望しないで!
突然来られたお客様、小さい携帯写真、それもピンボケのこのアングルショットをたった一枚持ってきて同じものを建てて欲しいと現れました。携帯画面を見せながら・・・
最初なんやこの屋根、裏はどうなっとんのやという感じでした。そしてお客さんこの家の裏はどないなっとんのですか?と大阪弁丸出しで聞きました。そしたら「知らん」だった。 でも作ってくれという事なので間取りも含め作りました。ですが、やはり裏側の屋根が気になり色々確認し何とか二階や小屋裏の高さに影響しないように、そう充分天井の高さを確保できるように裏側の屋根も作りました。
え、見せろって。お断りします。秘密でもなんでもなくとっても格好悪いからです。
狭小敷地の工夫
びったし30坪の敷地に98.81㎡(小屋裏なし)29.89坪です。容積率100%だからぎりぎりクリアです。外観からしか分かりませんが実は駐車スペースも結構厳しいのです。一応ワンボックスカーが入るものの自転車は止め難いです。カバードポーチが欲しいと言われたのを覚えております。小屋裏の横にある吹き抜けは少し間違っております。途中で商談が終わりましたので修正しておりません。4LDK
設計士が作った会心作
当社でお付き合いしている設計士が作ったプランです。勝手に会心作としたが設計士はどう思っているだろうか?4LDK+書庫2つ 172.73㎡52.25坪 私は予算を聞いていて設計士に予算があるから大きいのは作らないようにと要望したのに大きいのを作り予算を500万オーバーしました。これが原因とは言い難いがお客様は同業他社で契約し建てられました。後で見ると中身は知りませんが、やはりコンパクトになって外観は反転しておりました。だから大きいと設計士に言ったのに!! まあ、残念でした。次回に期待しよっと。
シンメトリーにこだわったはずが・・・
こちらのプランも何度も作り直しました。途中で先ほどのプランを作った設計士に相談もし作り直した記憶があります。お客様の要望で気に入るまで作り直したのですが、価格面もあり他社さんに流れました。シンメトリーにしようと考えましたが少々無理がありました。ちょっと屋根の納まりも悪いのです。出来ない事はないのですが施工面でちょっと気を使う屋根伏せになっています。大きさは小屋裏入れて148㎡44.77坪です。敷地の割りに前面道路が狭く車も3台止めたいとの事でした。
他にもありますが特徴的でもなく参考にもならないのでここでは取り上げません。
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2012年2月16日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:プランニング・インテリア