イメージ画像

注文住宅の間取りは敷地に制限される。

輸入住宅、注文住宅の間取りで敷地に制限される例

注文建築の場合、当然ながらお客様のご要望・各諸条件により設計を致します。つまり家族構成、間取りの要望、生活習慣、地型、土地周辺の環境、隣地、などのヒアリングを行い、充分に不動産調査、法令の調査を行い、それらに助言を交えながら施主との家づくり、設計に入る訳であります。

まず下記の間取りを見てください。当社で書いたプランであります。結局実現せずお蔵入りになり、もしかしたら違うプランで他社さんが建てたかも知れない家です。

平面1階

なにやら形が素直ではないですね。面積要素を書きましょう。

建築面積     47.09㎡   14.24坪
1階床面積     46.27㎡   13.99坪
2階床面積    47.09㎡   14.24坪
3階床面積    17.28㎡   5.22坪
総床面積     110.64㎡  33.46坪

という家ですが、4,5年前のプランです。南はリビング側が真南です。ご要望は格納型4畳半のキッチンに扉付きでした。リビング階段とキッチンからのアクセスの良い洗面所、そして3階建てでした。

 

では、次に2階です。

2階は主寝室のウォークインクローゼットの扉の位置が悪いですね。部屋から入った右側に付けるべきです。当時気が付かなかったのか、それとも打ち合わせ後に変えたのかは不明です。

次に3階です。3階は一部屋で、確かお父さんが趣味か仕事で使うような事をおっしゃっていたような気がします。

この間取りでのポイントは賛否両論があるでしょうが洗面所が無窓です。「あり得ない」とまで言う人がいるかもしれません。 しかしお客様のご要望を満たそうとすると散々悩んだ挙句こういうプランになってしまったのです。

ん、この表現は正しくないですね、実際はこのようにしたのです。こう考えるだけで全ての要望を満たす事が出来る場合があるのです。窓のない水周りはあり得ない、これは固定観念です。例えば輸入住宅で北米の住宅は水周り、トイレに洗面、キッチン、お風呂と実に無窓のプランが多く、多くのプランに洗面お風呂トイレが家の真ん中にあります。ニオイや湯気など気になると言いますが、高気密で換気をしっかり動かすとこれらの問題は解決します。実際マンションがそうですね。

 もう一つ固定観念で南採光絶対論者です。これも機会があれば後々紹介しますが、南絶対主義の人は凝り固まっていて、それが故に窮屈でつまらない間取りを連発しています。南絶対論は資源のない日本で南からの太陽の熱で冬の寒さを和らげる効果のみから来た考え方なのです。

現在は経済大国であり、電気と技術の力で「南の太陽光ありがたや」信仰は必要ありません。もはや迷信です。

という事で話戻りますが、確かにお客さん受けを狙わないといけないので出来れば窓のある洗面所を計画しましたが、私の力が足りないのか出来ませんでした。

では家の形を変えればいいではないか と言う声が聞こえそうですね。

では、配置図です。

 

このような地型だったのです。隣地も家がバッチリで隙間がなく南を空けてくださいという要望もあり、(というより通常はこのような場合計画しない)このような建築計画としました。少し見づらいですが、敷地で車側は全てではないです。もう少々スペースがありますが、この記事とは関係がないので割愛しました。

階段も斜めカットの理由がありました。見づらいですが819ミリという隣地との距離です。壁厚とブロック厚みで考慮しますと70センチ程度となります。西側の赤線は637ミリとあり、有効は499ミリ、隣地距離は550ミリ程度となり、民法規定を何とかクリアする配置となっています。

特に東側の距離は一番短いところで有効680ミリなのでまあ、何とか人が通れるよう配慮しました。狭い部分の距離も短いのでこれが充分でしょう。という事でお客様に説明をさせて頂きました。

リビングですが、階段に平行して壁がリビングに910ミリ程出ています。これは専門的にはスパンが飛んでいるのでひとまず壁を入れた名残です。むろん取っ払う事も可能ですが、大きな梁の集成材が入る事となります。

この家のポイントを一つ二つ挙げました。まだあるでしょうが今回はこの辺で、最後に簡単ではありますが、外観パース図を一つ入れます。

あまりセンスがありませんがお許し下さい。パソコンの腕も手間ももう一つですかね。

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

タグ

トラックバック&コメント

この投稿のトラックバックURL:

コメントをどうぞ

このページの先頭へ