基礎仕様について
間取りにより仕様を変えるのが正しい基礎仕様です。
先ほどの躯体の強度や耐久性の基本性能が高くても基礎がそれに耐えられなければ意味がありません。
ではどんな条件を揃えた基礎がいいのでしょうか?
以下の表をご覧ください。
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その土地の地盤に合わせた基礎 |
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床下の空気の流れを良くする工法 |
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湿気を上げない施工 |
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コンクリートの質と鉄筋の施工 |
当社の建物の基礎はベタ基礎が標準です。 (そうでない商品も用意しています。)
そして家を建てる場合まず地盤調査を行います。
※ 土地は千差万別なので信頼のできる会社で調査し保証制度もしっかりあるところにしましょう。
その結果、基礎の仕様を決定しますが結果によって大幅に地盤を改良することがあります。こういう例が以前にありました。
あるお客さんが土地を購入して地盤を調査しました。 そしたら支持層のあるポイントまで20メートル以上もあり、「杭打ち仕様」と調査会社から結果報告がありました。
ところがその杭打ち工事費用が見積もりで400万とあり、お客さんは騒ぎ出しました。
騒いでも土地を売った不動産会社が負担してくれる訳もなく、大幅に家のプランを見直すしかありませんでした。
普通杭打ちの場合は5~7mぐらいで費用は100万円ぐらいです。
そしてこれが肝心、この杭打ちの場合、基礎はベタ基礎にする必要はなく布基礎で十分なのです。
なぜならベタ基礎にすると加重がかかり過ぎてすぎて杭に負荷を与えてしまうからです。
では、ベタ基礎をやめて布基礎にするのが良いかと申しますと布基礎だと今度は防湿コンクリートの施工を現在ではします。これがないと下からの湿気で条件が揃いますと土台、大引きが腐り始めます。
昔の家では防湿コンクリートがなく、基礎パッキン工法もない時代、換気口があったとはいえ、床下の空気がよどみやすく通風が充分ではありませんでした。これに地下水などが上がる地域と時期があり、床下からの湿気が強烈な地域はじめじめし長い間ほったらかしにしますと土台が腐り始めます。
以前床下の湿気に悩まされている家で床下に敷き炭工事を施した事があります。こういったケースもあり今では布基礎の場合防湿コンクリートを施します。またベタ基礎でも耐圧盤を打つ前に防湿シートを施し床下からの湿気を上がらないよう配慮しています。
不動産屋さんは現況売りが原則
上記の高額な地盤改良が発生するような土地は、普通事前に土地を購入する前に予測するのは難しいといえます。
不動産業者は現況どおりしか販売しません。 地盤を調査した結果の土地を売る業者を私は知りません。
でも気を付ければある程度は防げます。 それには土地を購入しようとする近所のお宅数件に当たって取材をすることです。
それと電話帳などで地質調査会社に電話をし聞いてみるのもいいでしょう。
後は地名で気をつける事です。 田や沼の付く地名や水鳥の名前が付く地名は避けた方が賢明でしょう。
土地を購入するときのアドバイス |
表の項目は今の住宅の基礎は基礎パッキンの使用が一般的です。有名なのは城東テクノの基礎パッキンですね。
硬質ゴムで作られた物で床下の換気を均一にし土台と基礎が直接接していないので防腐・防蟻効果が高くなります。 そして の防湿シートに関しては先ほどもお話しましたが床下の湿気対策です。
毎日何十リットルもの湿気が地面から蒸発します。 これが床下を腐らす最大の原因で、布基礎で地面がむき出しの場合は防湿コンクリートを施した方が賢明といえます。
しかし、それでも水蒸気の影響はあります。
この影響を小さくする為に当社では重ねて説明しますが防湿シートを基礎の下に施工します。水蒸気の特性は金属やガラス、プラスティック製品は通り抜けることが出来ない。
これを活用しているわけです。
コンクリートの質が気になる
そして項目では肝心のコンクリートの質です。 いくら仕様がよくても打設するコンクリートの質が悪くてはどうしようもありません。
たまに聞く話として質の良くないコンクリートを使う業者さんもあるようです。
たとえば生コンの値段ですが組合を通した生コンは高く1立米15000円前後します。
地域差があるのでこの金額は目安でしかないですが、安いところだと9000円になります。
これなどは組合に加盟していない業者さんで当社の現場監督はとても怖くて使えないと言っております。(私たちが怪しいと感じる物に疑念を拭えないのと同じ感覚かな。)
当社はJIOに加盟してますが検査員は必ず生コンの配合表を求めてきます。
少なくとも安心を得て建物を建てたいのなら少なくともJIOのような第3者機関が検査するような体制を取っている工務店さんにしましょう。
基礎の鉄筋について
ここで、そもそも何故コンクリートに鉄筋を入れるか説明をしますと、コンクリートの特徴は圧縮に強く引っ張りに弱いという性質だからです。
これを補うために引っ張りに強い鉄筋を入れるわけです。
コンクリートの弱い部分を鉄筋が補う、これが鉄筋コンクリートというわけです。
配筋方法には、より強くする為にベースの鉄筋をダブルに組むダブル配筋という施工方法があります。 当社でもダブル配筋の対応をしておりますが通常はその方法を取っておりません。(詳しく知りたい方はお問い合わせください。)
いずれにしても鉄筋は最低、住宅金融公庫で定められている基準をクリアーしているのが前提ですね。 何十年も支える基礎ですのでおろそかにしてはいけません。
次は快適な住まいを実現する為の断熱です。
2011年1月20日